【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 可愛らしい鈴の音のような声で言った。そして、早くここから去るように伝えた。

 本当は後で迎えに来ると、もっと事情を説明しておきたかったが、飛行する竜の速度は神速を誇る。心の声が聞こえる範囲に居るということは、もうそう猶与はない。

 そうこうしている内に王都全体に警戒音が鳴り響き、衛兵たちの姿も見え始めた。

「走れ!」

 リカルドのその大きな声に我に返ったようにスイレンという女の子は走り出した。

 大型の攻撃魔法の音もする。この魔法大国には多くの詠唱不要の魔導兵器があるというから、それが火を吹いたのだろう。

 あの女の子が心配になった。ちゃんと遠くまで逃げてくれただろうか、辺りは混乱を極めてきた。衛兵達も殺気立っている。何かに巻き込まれて怪我なんてしなければ良いが。

(リカルド!)
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