離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます
ロビーの時計を見ると、12時30分を過ぎようとしていた。
「ひゃーっ ヤバイ! 思ったより時間なくなっちゃった。 急がないと! 」
ラウンジで、コーヒーとサンドイッチを慌てて頬張った。
「あ、口紅!! 」
さっき、羽交い締めにされて落としたのを、拾って来るのを忘れたーー!
戻るついでにさっきの場所と、念のためフロントに落とし物が届いてないか確認するが、どちらにも口紅はなかった。
「ウヴッ、お気に入りの色だったのになぁ…… 」
残念…… と小さくため息を吐く。