空前のクソ妹ブームにのっかってみたところ。
幼いころ、本当に十年以上も前の話。
母親主催のお茶会で、アドリアーナとニコレッタはお揃いのドレスを着て参加していた。
あまりにも退屈だから、二人はお茶会を抜け出した。ニコレッタは庭園の散策をはじめ、アドリアーナは花の世話をはじめた。すると、その庭の片隅に男の子がいて「何しているの?」と尋ねてきた。
「つまらないから、お花の世話をしにきたの」と答えると、男の子は珍しそうにその手元を見ていた。
枯れた花を取り除く、落ちた花弁を取り除く、そんな単純な作業を、男の子は黙って見ていた。
「あ」とアドリアーナが気づいたときには、その指に棘が刺さってしまった。赤いものがそこからゆっくりと出てきて、指の上にぷくっと山を作っている。
「けがをしたの?」とその子は尋ね、ハンカチでそこをおさえてくれた。
「ありがとう」
それから少し男の子と話をして、遊んで。今までにないくらいの楽しい時間を過ごしたことを覚えている。彼の話は、本を読んでいるようにころころ内容がかわり、そして非現実的な現実だった。
後で知ったのだが、その男の子の名前はコンラート。当時の騎士団副団長の三男。そして、今では妹の婚約者。しかも、コンラートが望んでニコレッタを婚約者に、と言ったらしい。
母親主催のお茶会で、アドリアーナとニコレッタはお揃いのドレスを着て参加していた。
あまりにも退屈だから、二人はお茶会を抜け出した。ニコレッタは庭園の散策をはじめ、アドリアーナは花の世話をはじめた。すると、その庭の片隅に男の子がいて「何しているの?」と尋ねてきた。
「つまらないから、お花の世話をしにきたの」と答えると、男の子は珍しそうにその手元を見ていた。
枯れた花を取り除く、落ちた花弁を取り除く、そんな単純な作業を、男の子は黙って見ていた。
「あ」とアドリアーナが気づいたときには、その指に棘が刺さってしまった。赤いものがそこからゆっくりと出てきて、指の上にぷくっと山を作っている。
「けがをしたの?」とその子は尋ね、ハンカチでそこをおさえてくれた。
「ありがとう」
それから少し男の子と話をして、遊んで。今までにないくらいの楽しい時間を過ごしたことを覚えている。彼の話は、本を読んでいるようにころころ内容がかわり、そして非現実的な現実だった。
後で知ったのだが、その男の子の名前はコンラート。当時の騎士団副団長の三男。そして、今では妹の婚約者。しかも、コンラートが望んでニコレッタを婚約者に、と言ったらしい。