エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。
カーテンから明かりが漏れていてそれが眩しくて目を覚ました。私は起き上がると昨日までの身体とは別物ですかって思うくらい軽い。フラフラすることもなく、頭も痛くない。
改めて睡眠って大事なんだなと思う。
「入っていいか?」
「あっ、はい……大丈夫です」
声が昨日の方だったことで返事をするとカーテンが開きその男性が入ってきた。
「昨日はありがとうございました。私、雛野柚葉といいます。大学二年生です」
「あぁ。お礼はいい。俺が勝手にやったことだ。俺も自己紹介してなかったな、八神律だ。副操縦士として働いている」
「やっぱり副操縦士さんだったんですね。改めて八神さんありがとうございました。お金はすぐに返せないのですが必ず返しますので」
「お金はいい。今から提案に乗ってくれるなら」
提案……? 何だろう、怖いことじゃないよね?
「結婚してくれ」
「え」
「君と出会ったのは運命だと思うんだ。一目惚れした。苦労はさせない、幸せにするから俺の手を取ってくれないだろうか」