婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
王族は特に隣国のクーリエ国とサンフレア国の言語の習得は必須だと言われてるそうですからね。実際はネイティブ並みだと思いますわ。
でも、そんな方から褒められるのはとても嬉しいものです。
「初歩的なものなら、私でもお教えできるかと思ったのです」
「その初歩がね、けっこう難しいんだよ。使わないと忘れてしまうしね」
「それはわかります。普段は使いませんものね。だから、時々テキストや日記を読んで勉強しているんです」
「日記? サンフレア語で?」
レイ様は不思議そうな顔をされました。わざわざ、外国語で日記をつける人はいないのかもしれませんね。
「はい。サンフレア語を教えてくださった方と交換日記みたいなものをしてたんです。早く読み書きができるようにって」
懐かしい思い出です。
「交換日記? それは……」
レイ様が眉を顰めて渋い顔になりました。何かまずいことでも言ったのでしょうか⁈
しばらく会話が途切れて、室内がシンと静かになりました。
なぜでしょう。
「えっと、その相手って……男性とか? では、ないよね?」
恐る恐るといった体で、私の答えを窺うようにレイ様が口にしました。
でも、そんな方から褒められるのはとても嬉しいものです。
「初歩的なものなら、私でもお教えできるかと思ったのです」
「その初歩がね、けっこう難しいんだよ。使わないと忘れてしまうしね」
「それはわかります。普段は使いませんものね。だから、時々テキストや日記を読んで勉強しているんです」
「日記? サンフレア語で?」
レイ様は不思議そうな顔をされました。わざわざ、外国語で日記をつける人はいないのかもしれませんね。
「はい。サンフレア語を教えてくださった方と交換日記みたいなものをしてたんです。早く読み書きができるようにって」
懐かしい思い出です。
「交換日記? それは……」
レイ様が眉を顰めて渋い顔になりました。何かまずいことでも言ったのでしょうか⁈
しばらく会話が途切れて、室内がシンと静かになりました。
なぜでしょう。
「えっと、その相手って……男性とか? では、ないよね?」
恐る恐るといった体で、私の答えを窺うようにレイ様が口にしました。