エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

「安心した途端、空腹を思い出した」
「それじゃ朝ご飯、食べていきませんか?」


腕に抱かれたまま見上げると、雅史はパッと顔を輝かせた。


「楓の手料理? いいね、それ」
「凝ったものは作れませんけど」
「楓が作るものならなんだっていい」
「それじゃ支度しますから、雅史さんはシャワーでも浴びてください」


ゆっくり体を起こし、フロアに散らばった洋服に手を伸ばす。


「いや、遠慮しておく。楓の匂いを洗い流すのはもったいない」
「もったいないって」


思わず噴き出した。これきりというわけでもないのに。


「なぜ笑う」


楓の鼻を摘まみ、不満そうに目を糸のように細める。
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