エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
ハッとした。まさにそうだ。
雅史は卓上カレンダーを手に取り、明日の日付の欄を指差した。
「覚えていてくださったんですか!?」
「俺もキミのストーカーになれるんじゃないか?」
不意にいたずらっぽい笑顔を向けられ鼓動が乱れたが、平気なふりをして「資質は十分だと思います」と返した。
雅史の近くにいて平常心を保つのはとても難しい。少しでも気を抜いたが最後、今のように心拍のリズムが狂うから。
自分でも忘れていた〝一周年記念〟を覚えていてくれたのも大きいだろう。しかも毎日忙しくしている雅史が、だ。
「手術が予定通りに終わったら食事へ行こう」
「……私と、ですか?」
この一年、院内以外で雅史と食事を共にしたことはないが、今の言い方からすると病院の食堂ではなさそうだ。
「そのつもりだけど」
「……医局のみなさんもご一緒に?」