俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
私は玲二の言葉に了承の意を伝えるように頷き、密かに拳を握りしめる。
明日以降もうまく行くように頑張ろう。
口を固く結んでいると、ふわりと肩に何かがかけられた。それがコートであると気づき、思わず玲二に顔を向ける。
かけられたコートは事前に準備していたものではあったが、昼間の過ごしやすい気候のせいでホテルに置いてきていたのだが。
「こっちは朝晩冷え込むみたいだ。体調不良だけはしっかり気をつけろよ」
ぶっきらぼうに述べる玲二はどこか決まりが悪いようで。視線を彷徨わせ、目が合うことはなかった。
このコートをわざわざホテルまで取りに行ってくれたのか。
玲二の細やかな心遣いに嬉しさで心が波打った。顔を僅かに綻ばせていると。
「んじゃ、行くか。着いてこい」
「……………へ?」