俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
俺は留学の話を受けたあと居ても立っても居られず、こはるを直接呼び出した。何を告げるとか、特に考えているわけではない。けれど、どうしても会って話がしたいと思ったのだ。
こはるは数コールで出た。
『おい、今暇か? いや暇だな。今からすぐに月ノ島ホテルの35階に来い。腹は空かせてろよ』
『……へ? な、なんで……』
『いいから黙って来い。1時間以内な』
そして通話を切った。
はやる心が抑えきれなかった。
呼び出したのは気まぐれでも、こはるの顔は見ていて飽きない。顔立ちがという意味ではなく、彼女の存在は俺にとってどこから心地よいものだと思い始めていたこともあった。