俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
玲二は口元を緩ませ、テーブルに肘を置く。その上に自身の顎を乗せて舐るような目つきで私に視線をよこした。
その目つきに背中にぞくりとなにかが走り、戸惑いの感情が灯る。心臓がどくりと音を立て、慌てて茶を口に含ませた。
よく見知った彼になぜここまで心が揺さぶられるのか分からなかった。
「……花宮いつきの娘、第一の理由としてはその一言に尽きる」
今度は別の意味で心臓が跳ねる。
嫌な汗が背中を流れた。
不快な言葉に眉を寄せていると玲二は鼻で笑いながら語る。