俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

 てっきり遠藤や内山が来たのかと思ったが、そこには現場にいるはずのない玲二が立っていた。
 彼はどこからからかう様な面持ちで口元を緩ませる。

「今日は事務所の関係者として来た。期待の新人の初映画の撮影だからな」

「それにしても突然すぎます。家にも帰ってなかったのに、この場に現れるなんて……」

「ここ数日は特に忙しかったんだ。ようやく時間が取れたから、お前の仕事ぶりを拝見させてもらおうと思う。気張ってやれよ?」

 花束を渡された夜も結局そのあと玲二のスマートフォンに仕事関係の電話がかかってきて共に寝ることはなかった。どうやら唐突にアメリカへ飛ぶこととなったらしく、それからというものの一度も自宅へと帰宅することはなかった。電話では連絡を取り合っていたのだが、帰国するなど初耳で。
< 178 / 291 >

この作品をシェア

pagetop