俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
「……ええ、まあ。…………それで、なぜここに?」
「お前を待っていたから」
玲二は端的に答え、手に持った煙草を銀の携帯灰皿へと入れる。
聞きたいことは山ほどあったが、元より苦手であった玲二に親密に話しかけるのは違うと躊躇し、恐る恐る足を近づける。
1メートルもない距離まできたところで足を止め、背の高い玲二を見上げた。
「どうして……なにをしにきたんですか」
玲二は小馬鹿にしたように小さく鼻で笑い、私との距離を急激に縮める。その長い指先で私の顎を掴み、不敵な笑みを浮かべた。
「……お前を助けてやるためだ」