妖怪の妻になりました
 そう思っていると、目を閉じた青行燈さんがゆっくり息を吐いた。

「……では、行ってくる」
「お気をつけて、青行燈さん」

 私の言葉を聞いた彼が頷くと、ふわりと炎と共に宙に浮いた。そのまま解けるように飛び去って、すぐ見えなくなる。

 さて、何をして過ごそうか。とりあえず部屋の掃除、それから洗濯、ご飯の準備? でも、たまには趣味の時間を取って本でも読んでみようか。

 考えは尽きないまま、そっと立ち上がった。
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