幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
サンセットキス
無事に沖縄に到着。
デブリーフィングを終え、今夜は沖縄で一泊。
私は宿泊先の『フロンティアホテル・沖縄』にチェックインして部屋に荷物を置き、祐斗に誘われるまま、空港近くの人口ビーチに二人で足を運んだ。
婚約して初めてのデート場所は夕映えのビーチサイド。
二人で並んで歩いていると前方のカップルが手を繋ぎ始める。
私達を横切るカップルは彼女の肩を抱いていた。
ラブラブのカップル達に触発され、祐斗も私に囁きかけた。
「手…繋いでいいか?」

「え、あ・・・どうぞ」

私が手を差し出すと祐斗は手に汗でも搔いてるのか適当にTシャツで拭く仕草をして握って来た。

やっぱり祐斗の手は大きい。
私の手が包み込まれてしまう。

「二人でこうして出かけたのは初めてだな…」

「そうね…」

皆でワイワイと一緒に行動するコトが多かった。

――――祐斗と二人だけでお出かけって彼の言う通り初めてだ。

そんな風に思ったら、何だか緊張する。

私の方が手汗掻きそう。

こうして二人で仲良く手を繋いで歩いたのは幼稚園以来。

「こうして手を繋いでると幼稚園時代を思い出すわ…」

「俺もだ…」

私達は同じコトを思っていた。

「祐斗はいつから・・・私のコトを・・・その・・・幼なじみとしてではなく、女としてスキだったの?」

「幼稚園の時から・・・そう思ってた…」

「えっ!?」

「・・・俺の初恋の人は結だぞ…」

初恋相手は私なの??




< 27 / 196 >

この作品をシェア

pagetop