社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
「そんなん、謝ることじゃないじゃろ? それより体調大丈夫? お腹(いと)ぉなったりしちょらん? 痛み止め、ちゃんと買って(こぉーて)ある?」

 オロオロと矢継ぎ早に問いかけたら「もぉ、実篤(さねあつ)さん、テンパりすぎです」と苦笑された。

 だが、仕方がないではないか。

 妹の鏡花(きょうか)が結構生理痛が重いから、どうしてもそれ基準で考えてしまうのだ。


「うち、本来はそんなに生理痛、重く(おもぉ)ないんです。ただ――」

 今回はかなり周期が乱れてしまっているので、いつもよりちょっぴりしんどいのだとくるみが言って。


「昨日ぐらいから何か腰が重怠いなぁって、思いよったんです。まさか月経前症候群(PMS)とは思いませんでした。分かっちょったら今日はやめときましょうって言えたのに。ホンマごめんね」

 妹がいるから、くるみの言う意味が何となく理解出来る実篤だ。

 生理前から不定愁訴に苦しんで、始まってからも真っ青な顔をして寝込んでいた妹の鏡花(きょうか)の様子を見てきたから、世の中の男たちよりはそういうのに理解があるつもり。
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