至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
1日は何事もなく平和に過ぎて……。
──キーン、コーン、カーン、コーン……
チャイムとぴったりに4限目の授業が終わり。
「すばるちゃーん、食堂行こ!」
「うんっ」
わたしは『皇城学園食堂 和牛ローストビーフ定食(温玉盛り) 引換券』を握りしめる。
本当に食べれるんだ……っ!
口元が緩んでいくのが止められない。
いつもの10倍くらい軽い足取りで向かう。
食堂の受付のお姉さんに券を渡すときには、全開の笑顔が隠しきれなかった。
ワイヤレスの呼び出しベルを両手に、るんるん気分で料理の出来上がりを待つ。
「お弁当じゃないんだね。すばるちゃんが食堂のメニュー頼むのって初じゃない?」
「うん! 実は昨日、鈴木要くんに引換券をもらったんだ!」
「へえ、すごい! よかったねーっ。ていうか、引換券持ってる鈴木くんて何者っ!?」
ぎくり、固まる。