至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
──そんな中学生の夏休み、みやびに絵の具セットと画用紙を渡されて
『お姉ちゃんの絵が好きで宝物にしたいから、この小説に出てくるキャラクターたちを描いてほしい』
そう言われた。
何でもできるみやびから頼みごとをされるのが嬉しくて。
初めてお姉ちゃんらしいことができると思ったら嬉しくて……。
今まで描いたどの作品よりも気持ちを込めて、丁寧に丁寧に描いた。
『わあ、すごい上手! 大事にするねっ』
みやびは喜んでくれた、けど……。
宝物にするって言ってたから、部屋の壁にも飾ってくれるのかな……なんて浮かれていたけど、そんなことはなくて。
──ある日。
家に帰ったら『みやびは何でもできてすごいね!』と、お母さんの声が聞こえきて。
「どうしたの?」と声をかけたら、みやびは逃げるようにして部屋を出ていってしまった。