至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

「わた……わたしは、宮名すばるっていいます。京様に、呼ばれて来た、んですけど」

「本日、客人があるとは伺っている。だが、その方は朱雀院様がお連れするという話だった」


「っ、朱雀院様はさっき急用で戻られました、」

「そんなでたらめが通用するとでも?」



鋭い視線は、わたしを怯ませるには十分で。


「……ほ、本当です……」


反応が遅れたわたしを見て、相手はさらに眉をひそめた。



「そのネクタイ、皇城学園のAクラスだな。どんな汚い手を使ってここに入り込んだ?」

「………、───」


誤解です。

言葉は喉まで出かかってるのに、恐怖で声にならない。



「木下だ。70階廊下に侵入者。取り押さえろ」


そうこうしてるうちに、インカムを使ってお仲間まで呼ばれてしまう始末。


ものの数十秒後には、4人の男の人に囲まれてしまった。

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