一夜限りのはずだったのに実は愛されてました
拓巳さんがいると私は心が穏やかになれるのかつわりがいつもより楽に感じた。
ひたすら寝て過ごす1週間だったのに拓巳さんといると少し食べてみようかなという気持ちにもなれる。
心強い。
「紗夜、月曜に会社で結婚発表しような」
「え?」
「妊娠で体調悪いんだし、みんなに伝えたほうがいい」
「拓巳さんはいいんですか?」
「俺?もちろんいいよ」
できちゃった婚なんて今どき珍しくないけど、その小さな会社の中でそんなことになって気まずくないのかな。
ましてや付き合ってもいなかった2人なのに。
きっとまわりのみんなもそう思うはず。
ついこの前までお見合い結婚するって言ってたのに拓巳さんとできちゃった結婚だなんて周囲の目が気になる。
「だから早く籍は入れよう。ご両親に電話でもいいから挨拶しよう」
私はどうしたらいいか悩んだが、もう考えが及ばなかった。
「実はお見合いを断ったことを父が怒っているんだと思います。なので今スマホの電源を切っているんです。この話はうちの家業には大切な話だったのできっと今日兄が父に話してくれてるんだと思うんですけどさっきから電話が鳴りっぱなしで、怖くて」
「そうだったのか。分かった。電源入れて。俺が出るから」
「ダメです。そんなことさせられません」
「大丈夫。紗夜の夫になるんだから」
私の手を両手で包み込むように握られ、任せて、という。
大きな温かい手に包まれていると守られているような気がしてくる。
私は促されるままにスマホの電源を入れた。
表示にはおびただしい数の着信表示があった。
そうこうしているとまた実家からの電話が鳴り出した。
拓巳さんは頷くと私の手からスマホを取り上げ、通話ボタンを押した。
「はい」
電話口から父の声が漏れ聞こえるが何を話しているのかわからない。
すると拓巳さんは、
「私は紗夜さんとお付き合いしています。紗夜さんのお腹には私の子供がいます。なのでお見合いはお断りします。私と結婚します。結婚させてください。紗夜さんを大切にします」
私は横で拓巳さんの言葉を聞いて涙した。
子供ができたせいで責任をとって結婚してくれるのにこうしてちゃんと父に言ってくれるなんて。
「お怒りはわかります。順番が違くなり申し訳ありません。でも紗夜さんのことを私にください」
父の怒鳴り声が漏れ聞こえてきた。
「はい。申し訳ありません。でもそれは非情ではありませんか?堕すことは出来ません。そんなこと二度と言わないでいただきたい。私が紗夜さんと子供を守ります」
やはり父は堕ろせと言ってるんだ。
背筋が凍る。
私は自然とお腹に手を当てた。
すると気がついた拓巳さんは私の隣に来て、肩を抱き締めてくれた。
「紗夜さんはコマではなく1人の人間です。私が大切にしますからご安心ください」
そういうと電話を切った。
ひたすら寝て過ごす1週間だったのに拓巳さんといると少し食べてみようかなという気持ちにもなれる。
心強い。
「紗夜、月曜に会社で結婚発表しような」
「え?」
「妊娠で体調悪いんだし、みんなに伝えたほうがいい」
「拓巳さんはいいんですか?」
「俺?もちろんいいよ」
できちゃった婚なんて今どき珍しくないけど、その小さな会社の中でそんなことになって気まずくないのかな。
ましてや付き合ってもいなかった2人なのに。
きっとまわりのみんなもそう思うはず。
ついこの前までお見合い結婚するって言ってたのに拓巳さんとできちゃった結婚だなんて周囲の目が気になる。
「だから早く籍は入れよう。ご両親に電話でもいいから挨拶しよう」
私はどうしたらいいか悩んだが、もう考えが及ばなかった。
「実はお見合いを断ったことを父が怒っているんだと思います。なので今スマホの電源を切っているんです。この話はうちの家業には大切な話だったのできっと今日兄が父に話してくれてるんだと思うんですけどさっきから電話が鳴りっぱなしで、怖くて」
「そうだったのか。分かった。電源入れて。俺が出るから」
「ダメです。そんなことさせられません」
「大丈夫。紗夜の夫になるんだから」
私の手を両手で包み込むように握られ、任せて、という。
大きな温かい手に包まれていると守られているような気がしてくる。
私は促されるままにスマホの電源を入れた。
表示にはおびただしい数の着信表示があった。
そうこうしているとまた実家からの電話が鳴り出した。
拓巳さんは頷くと私の手からスマホを取り上げ、通話ボタンを押した。
「はい」
電話口から父の声が漏れ聞こえるが何を話しているのかわからない。
すると拓巳さんは、
「私は紗夜さんとお付き合いしています。紗夜さんのお腹には私の子供がいます。なのでお見合いはお断りします。私と結婚します。結婚させてください。紗夜さんを大切にします」
私は横で拓巳さんの言葉を聞いて涙した。
子供ができたせいで責任をとって結婚してくれるのにこうしてちゃんと父に言ってくれるなんて。
「お怒りはわかります。順番が違くなり申し訳ありません。でも紗夜さんのことを私にください」
父の怒鳴り声が漏れ聞こえてきた。
「はい。申し訳ありません。でもそれは非情ではありませんか?堕すことは出来ません。そんなこと二度と言わないでいただきたい。私が紗夜さんと子供を守ります」
やはり父は堕ろせと言ってるんだ。
背筋が凍る。
私は自然とお腹に手を当てた。
すると気がついた拓巳さんは私の隣に来て、肩を抱き締めてくれた。
「紗夜さんはコマではなく1人の人間です。私が大切にしますからご安心ください」
そういうと電話を切った。