恋のチャンスは3日間
「森下はいないの?好きなやつ」

「え?うん、まあ、はい」

目の前にいるけどね。

「誰かと付き合ったことはある?」

「はい。高校の時に」

「続かなかったの?」

「そうですね。3ヶ月くらいですかね?」
ちょっとした苦い思い出。

「なんで別れたか聞いて良い?」

「・・・・李奈を好きになったって・・・・」

私の答えに目を見開くと

「え?!あ、そ、そうか・・・ごめん」

すごく申し訳なさそうな顔をする。

「いえ、郡司さんが謝ることじゃないので。それに李奈が悪い訳じゃなくて、私に彼を引き留める魅力がなかったってことなので、仕方ないです」

「いや、うん、まあ・・・なんて言って良いのかわからないけど、きっといるよ。森下の良さをわかってくれる人」

・・・泣きそう。

なんで好きな人にこんなこと言われてるんだろ・・・。
惨めだ。悲しいくらいに。

「・・・ですよね。世の中の男はいったいどこを見てるんでしょうね!」

でも、ここで泣いちゃダメだ。

もう、やけだ。

飲んで飲んで飲みまくっちゃうぞ!

そこからは、恋ばなはしなくなって、昔の失敗談とか、思出話に花を咲かせた。

2人で笑って過ごしたかったから。

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