無気力な王子様は私への愛を拗らせたヤンデレさんでした。
なんだ、知ってるんじゃないか。


じゃあ、どうして近づいてくるの?


「それがどうしたの?」

「……え?」

「詳しくは知らないけど、別にそんなのどうでもよくない?」


くすくすとくだらないことに微笑んでいるような雛乃さん。


「ん……?なにかおかしいかな」

「お、おかしいよ!」


別にそんなのどうでもいいって……。


「だって、日向くんは優しいのに、ひとりぼっちになっちゃうなんてどうかしてるもん!それに、前からずっと仲良くなりたいと思ってたんだ……!ほら、日向くんうさぎさん好きでしょ!」

な、なんでそれを知って……。


「私、こないだ幼稚園のうさぎさんを優しくなでなでしてるとこ見て、もしかしたらと思って……!」
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