美琴ちゃん、大丈夫?




100回を超えたあたりで唯が減速した。




「九条の記録、101回!」




まだまだ余裕そうの唯が小さく息を整えてよっこらせ、と優花の隣に腰をおろした。



「えぇ!?唯くんおしまい!?まだいけそうだったじゃん!」


「疲れた。スポドリちょーだい」


「えっ持ってないよ」


「買ってきて」


「は!ただいま!!」



パシられることになんの疑問も抱かない優花がバビュン!と自販機へダッシュしていった。




「…優花の記録超えられたら満足だったんだ?」


めんどくさがりのいつもの唯なら80回くらいでやめてる。



「…ハァー。疲れたぁー。」


唯が誤魔化すようにウーンと背伸びした。







110回を超え、走ってる生徒もまばらになってきた。





時山くんの顔つき、真剣。

…かっこいい。





「時山、かっこいいよね。」
< 13 / 189 >

この作品をシェア

pagetop