美琴ちゃん、大丈夫?
100回を超えたあたりで唯が減速した。
「九条の記録、101回!」
まだまだ余裕そうの唯が小さく息を整えてよっこらせ、と優花の隣に腰をおろした。
「えぇ!?唯くんおしまい!?まだいけそうだったじゃん!」
「疲れた。スポドリちょーだい」
「えっ持ってないよ」
「買ってきて」
「は!ただいま!!」
パシられることになんの疑問も抱かない優花がバビュン!と自販機へダッシュしていった。
「…優花の記録超えられたら満足だったんだ?」
めんどくさがりのいつもの唯なら80回くらいでやめてる。
「…ハァー。疲れたぁー。」
唯が誤魔化すようにウーンと背伸びした。
110回を超え、走ってる生徒もまばらになってきた。
時山くんの顔つき、真剣。
…かっこいい。
「時山、かっこいいよね。」