秘書室の悪魔とお見合いをしたら〜クールな秘書と偽装結婚することになり、いつの間にか愛でられていました〜
そんなわけ無いだろう、といつものように心で毒づけなかったのは。
五年前に腕の中で見たあの笑顔を、もう一度見るのも悪くない――
と、一瞬でも思ってしまったからだろうか――、
はたまた、もしかして別の理由が……
……いや、今は考えるのはやめておこう。
夜道を運転車しながらそんな考えに至ったのは、俺の中だけの秘密だ。
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