【書籍化&コミカライズ】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(離婚予定の結婚なのに〜)

「――結婚も交際も考えていないからです。そんななか会長主催の見合いに顔を出せば、どうなるのか目に見えているので」

島田さんはそう切出し、心の内を話してくれた。
胸がチクリと痛くなったけれども、しっかりと耳を傾けた。


聞くに――一言で言うなれば、彼が見合いの場に行きたがらないのは、会長の体面や立場を守るためだった。

会長ほどの著名人ともなれば、相手側も間違いなく社会的に立場のある、極上のエグゼクティブに違いないだろう。
 
だから、出向いてしまえば、安易に断れる立場でなくなるわけで。結婚願望の無い自身はもちろん、会長の首も絞めることになる。

彼は穏便に済ませるために、先に見合い相手に会うことで、破談にする手筈を踏んでいたのだと言う。

本当なら主催者(会長)が心境を汲み取ってくれればいいのだけれど、彼の良縁を強く望む今の会長にはそんな観点はないわけで……

これが一番穏便に済む方法なのだと島田さんは豪語した。
< 63 / 135 >

この作品をシェア

pagetop