クールな美形王子の誘惑
「八雲さん、
何かお手伝いしましょうか?」
さくらちゃんがキッチンの方に声をかけると、八雲さんがバッと勢いよく顔をあげた。
「あっ…大丈夫っす!オレ一人でやるんで。
ゆっくりしててください」
「あ、はい。
じゃあお言葉に甘えて…」
リビングに行ったら、部屋の真ん中にこたつが置かれてた。
こたつ…の季節はもう終わりましたよ?
「ちょっと、梓さんあっち行っててください」
「や、待って八雲クン!
もうちょっと観察させて!っていうかここにいさせて!」
「手伝わないなら邪魔なだけですってば!」
キッチンの方から梓くんたちの声が聞こえたと思ったら、
梓くんだけがリビングの方へやって来て。
それを確認したさくらちゃんは、『ねぇ』って梓くんに声をかけた。
「プリンス、どこに座ればいい?」
「え、あー…こたつ入っていいよ」