ボレロ
お兄ちゃんの家って何処?」
「ふん、あの岬の上の所の家だよ。」
「ほう、良い所ね。星が綺麗そうだね。」
「うん、良く分かるね。」
「うん。私、一寸分かっちゃうの。かんなぎの孫だから。」
「かんなぎ。」
「日本の魔女みたいな人かな。」
「巫女さんの事?」
「うん、そうとも言うかな。でも昔は、男の人でも女の人でも、神様のお仕事をする人を『かんなぎ』て言ってたんですて。私のお婆ちゃんは、北のかんなぎて言われてるの。」
「ふーん、北のかんなぎさんのお孫さんか。ところで北て何処のこと。恐山とか?」
「お婆ちゃんの所は、早池峰山の側の朱鷺神社て所だよ。とっても大きなお家だよ。」
「ふーん。」僕らは、何だか昔からの親戚、年から言えば、僕の姪みたいな感じで四方山話をしてから、帰るついでに、小さな彼女をホテル近くまで送っていった。別れ際に
「今度、お兄ちゃんの家に遊びにいってもいい。」と訊いてきた。
「来るのは構わないけど。結構歩かなきゃいけないし、一人じゃお婆ちゃん心配するよ。」
「うん、大丈夫、たぶん守り女もりめの沙耶と行くから。」
「守り女?身の回りのお世話をしてくれる人?」
「うん、そんな所かな。」微妙に、話がずれた内容だったが、取りあえず僕の電話番号をスケツチの紙に書き入れて、本当にくるなら連絡してくれる様に言ってから別れた。
「ふん、あの岬の上の所の家だよ。」
「ほう、良い所ね。星が綺麗そうだね。」
「うん、良く分かるね。」
「うん。私、一寸分かっちゃうの。かんなぎの孫だから。」
「かんなぎ。」
「日本の魔女みたいな人かな。」
「巫女さんの事?」
「うん、そうとも言うかな。でも昔は、男の人でも女の人でも、神様のお仕事をする人を『かんなぎ』て言ってたんですて。私のお婆ちゃんは、北のかんなぎて言われてるの。」
「ふーん、北のかんなぎさんのお孫さんか。ところで北て何処のこと。恐山とか?」
「お婆ちゃんの所は、早池峰山の側の朱鷺神社て所だよ。とっても大きなお家だよ。」
「ふーん。」僕らは、何だか昔からの親戚、年から言えば、僕の姪みたいな感じで四方山話をしてから、帰るついでに、小さな彼女をホテル近くまで送っていった。別れ際に
「今度、お兄ちゃんの家に遊びにいってもいい。」と訊いてきた。
「来るのは構わないけど。結構歩かなきゃいけないし、一人じゃお婆ちゃん心配するよ。」
「うん、大丈夫、たぶん守り女もりめの沙耶と行くから。」
「守り女?身の回りのお世話をしてくれる人?」
「うん、そんな所かな。」微妙に、話がずれた内容だったが、取りあえず僕の電話番号をスケツチの紙に書き入れて、本当にくるなら連絡してくれる様に言ってから別れた。