路地裏Blue Night.
あとは僕の同意だけだと、2人が同じ動きで見つめてくる。
もし、この組織が本当にいつかもっと有名になって。
メンバーだって増えて、ただのお遊びとボランティアの延長じゃなく“役目”とか“仕事”に変わったとしたら。
『よし、スペルは“α9”にしよう。それなら僕も賛成』
『うおーーっ!!かっけーー!さすが兄ちゃん!!』
はしゃぐ睦月と、『あれ?わりと乗り気じゃん』なんてからかってくる侑李。
そう、最初はこんな感じだった。
本当に最初の最初は、こんなに平和で温かかったんだ。
『あ!見てよ2人共!!』
そこはとある屋上。
僕たちが秘密で見つけた特別な場所だった。
作戦会議のように集っていた中から睦月はひょいっと立ち上がって、その先へまっすぐ指をさす。
『ここは月が見える!』
この月の見えない観羅伎町でも唯一眺められる場所。
青く光ったマルは、僕たちのこれからを見届けてくれるみたいだ。
『すげーー!月に反射して空まで青く見えるじゃんっ!』
『ブルームーンだね』
『ブルームーン?』
こういうところも昔からぜんぜん変わらない。
月がひとつ見えただけでキャンディをもらった小さい子供みたいに飛び跳ねて喜ぶんだもん。