路地裏Blue Night.
「で、裏で回してるのって誰?」
「うっ…くそっ、」
そいつは伸ばした手で奪われたスマートフォンを取り返そうとするけれど、スカッと空気しか掴めない。
しゃがむようにして問いかけるさっちゃんは、いつもより声のトーンを落としていた。
それはそれはもうコテンパンで。
逃げのスペシャリストと言っていたS.Roberはまさかの喧嘩も強かったなんて…。
覆面集団たちがそろって横たわる公園は、既に決着がついていた。
「君に直接命令がきてたんでしょ?その、サツキって奴から」
「───俺だよ」
「っ…!」
飄々としている声。
それはまるでずっと、この状況を高見の見物していたみたいに。
私たちの前に現れたのは五十嵐 侑李だった。
「あーあ、S.Roberを潰そうと思ってたってのに。ちいせーわりにしぶといねぇ」
「…侑李、」
「お、蘭じゃん。おまえ本当に皐月のとこ行ったんだ?判断にぶった?」
そういえば蘭さんもα9のメンバーだったって、颯は言ってたっけ…。
動揺を隠せない彼を気にも留めず、五十嵐は蘭さんに近づいた。