路地裏Blue Night.
そんな幻想に生きてたのは俺だったんだよ、皐月。
「もうぼちぼちええか。なんやつまらんのぉ、ムツキは叫んでくれたから殺り甲斐があったっちゅーに」
睦月、睦月、ごめんな睦月。
おまえの仇を討ちたかったんだ。
俺なりにおまえの兄ちゃんになりたかった。
でも皐月とも不仲のまま死んでいく羽目なった。
「侑李、苦しいかァ?来世は女の子になりーや、そしたらワシが可愛がってやるわ」
「…はっ、きもちわりぃんだよ……、来世こそ…おまえを、ころしてやる、」
「ははははっ!!…おい、そこの鉄パイプ炙れ。ヤキだらけにして丸焦げや」
恐怖はない。
痛みもなくて、もうそれすら通り越して感覚すら忘れてる状態だった。
それなのに両目から止めどないほどの涙が流れて仕方なくて。
これは皐月にも蘭にも、そして睦月にも謝れなかったことに対する後悔なんだろう。
「…あん…ざい、」
「なんや?」
「睦月を…、ころした方法で……、おれを、ころせ、」
「今さら怖じ気づいたか?熱いのは嫌やもんなァ?」
ちがう、そんなくだらない理由じゃない。
嫌とか怖いとかはもう無いんだよ。
そうじゃなくて、ただ……、
「…せめて睦月と、おなじ…苦しみを……、味わってやりたいんだ、」