別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「心春の立場だとそう思えるよな。でも……これが本当の愛だと必ずわからせる。だから、もう二度と俺の前からいなくならないで。俺とかかわるのが嫌なら距離はとってもいい。でも、見えるところにいてほしい」


彼は私の腕をつかんで必死に懇願してくる。

信じてもいいの?

混乱する私は、なにも言えなくなった。


気持ちを整えるように深呼吸した陸人さんは、私から手を離して再び口を開いた。


「凛ちゃんがお腹にいるのを知って、姿を消したの? 俺の子、だよね」


凛についてはこれ以上否定できそうにない。

彼はカルテに書かれた凛の生年月日を見ているので、逆算すれば交際していた時期に妊娠したとわかっているはずだ。


「勝手なことをしてごめんなさい。離れたときは知らなかったんです。凛がお腹にいるとわかって、これからどうしようと悩みました。でも、生まないと考えたことは一度もなくて……」


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