別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「もし心春が了承してくれるなら、俺が重さんに話してみる。重さんたち、いつかきっと心春が戻ってくると信じて待ってるんだ」

「ほんとに?」

「あぁ。あれからどんなに忙しくても、売り子さんを雇わなかったんだよ。心春が戻ってきたときの居場所を残しておきたいって」


それを聞き、涙腺が完全に崩壊した。

私はどれだけひとりよがりだったのだろう。

もちろん、陸人さんの幸せを願って消えたのだが、それほど周りの人たちに心配をかけているとは思いもよらなかった。


「泣かないで。こうして待ちたいと思うのは、心春が魅力的だからなんだ。重さんたちは心春の優しさや真面目さをよく知っているんだよ」


彼は以前にもそう伝えてくれた。
だから自分に自信が持てた。

そうだとしたらうれしい。


「……私、食彩亭に戻りたい。重さんや恵子さんに謝りたい」


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