別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「そう。難しいこと考えるな。あとは親父とお袋だ。心春が見つかったことは話してある。もちろん陸人にはご立腹だけど、今日、謝りに行ってるはずだから」
「謝りに!?」


兄の爆弾発言に驚き、立ち上がってしまった。


両親の怒りの矛先が陸人さんに向かないように兄に間を取り持ってもらうつもりだったのに、まさか陸人さんが行動を起こすなんて。

こんなことなら、私が先に会いに行けばよかった。


「落ち着け」
「陸人さんはなにも悪くないの。私が勝手に消えただけ」
「わかってるから、座れ」


兄は周囲の人に小さく頭を下げて私を座らせた。

でも、ケーキを食べている場合じゃない。


「経緯は全部俺から伝えてある。親父やお袋も、心春の気持ちは理解したはずだ。もちろん、陸人のせいで心春が失踪したわけじゃないこともわかってる。でも、一回、雷落とさせてやれよ」

「どういう意味?」

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