別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
こうして美しい景色を見るだけで心が弾むのは、陸人さんがそばにいてくれるおかげで精神的な余裕ができたからだろう。

私もまだまだこれからだ。

陸人さんのよき妻、そして凛のよき母になれるよう、花を散らしてもなお、来年に向けて青々と葉を茂らせるあの桜のように強くなりたい。


「七百八十円になります」


今日も食彩御膳が人気で、みるみるうちになくなっていく。

目玉はたけのこの炊き込みご飯だ。
旬のたけのこを使った弁当はほかにもあり、天ぷら弁当もよく出ている。

たけのこは下ごしらえが面倒な食材のひとつだが、重さんの手にかかればなんのその。

私は下ごしらえ済みのものをもらって帰り、料理に使っている。

実は凛があまり得意ではなくそれを重さんに話したら、グラタンにする方法を教えてくれた。

作ってみたら大喜びで食べるようになり、感謝している。

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