別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
どこまでもくま好きの凛がおかしい。
去年行った動物園では、あまりの大きさに驚いて逃げたくせに。
「くまさんはいないなぁ。楽しみだね」
「うん!」
陸人さんと一緒に暮らしだしてから、凛の笑顔が増えている。
いまだ〝先生〟という呼び方は変わらないが、ふたりの関係は良好だ。
その日は救急車が重なり、勤務が延びた陸人さんと顔を合わせる前に凛は眠りについた。
二十二時過ぎに帰宅した彼は、シャワーを浴びたあと真っ先に凛の寝顔を見に行く。
「かわいい顔して寝てた」
遅い夕飯をテーブルに並べると、彼は早速食べながら話を始めた。
「ずっと待ってたんですけど、コテンと」
「待たせたのか。悪かったな」
申し訳なさそうにしているけれど、こればかりは仕方がない。
それに……。