【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「ごちそうさまでした」

 あまりの美味しさに、あっという間に朝食を食べ終えてしまった。

「片付けはわたしがやりますので、置いといてください」

「ありがとう。 わたし、着替えてくるわね」

 席を立つわたしに、マロミさんは「パジャマは洗濯物の中に入れておいて頂ければ、こちらで洗濯致しますので」と言ってくれる。

「うん、分かったわ。ありがとう」  

 一旦部屋に戻り服を着替えたわたしは、パジャマを洗濯物のかごの中に入れる。 

「マロミさん、お父様は今日も泊まりなの?」

「そのようです。昨日の夜、そのように連絡がありました」

「そう。分かったわ」

 お父様、今日も泊まりなのね。最近また忙しくしているようで、身体が心配だわ。
 大丈夫かしら、お父様。 倒れないといいけれど……。

「明日の夜には、帰って来られるご予定のようです」

「そうなのね。 じゃあ明日の夕食は、一緒に食べられるかしら」

「だといいですね」

 お父様とここ最近は、あまり夕食や朝食を食べれていない。 そういえば、お父様の顔もあまり見ていないような気もするわ。
 最後に見たのは、確か一週間くらい前だったかな。
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