追放されたハズレ聖女はチートな魔導具職人でした2
毎日毎日、ただひたすらに、同じように祈りを捧げている。それでも、彼女の願いは叶えられていない。
「女神様……」
口から漏れるのは、震える声。
幾度涙を流しただろうか、幾度人々の失望の声を聞いただろうか、幾度祈りの最中に気を失って自室で目覚めただろうか、あと幾度挫折を味わえば、女神は自分の祈りを聞き届けてくれるのだろうか。
「…………」
「お祈りの途中、失礼します」
背後に御付の神官が現れる。
パパラチアと同じく、このディサロ荒野を故郷とする彼女の息が上がっていることを訝しみながらも、パパラチアは祈りの姿勢のままに答えた。
「どうしました?」
「王都からの急使が到着し、この地の異変を解決するため、別の聖女様を派遣してくださるそうです」
「!!」
両目を開き、振り返る。
神官はほっとしたように息を吐くと、祈りの姿勢を説いたパパラチアの傍らまでやってきた。
「パパラチア様、これであなたおひとりですべてを背負う必要はありません。どうか、お体を労ってください。このままでは、王都からの聖女様をお迎えすることもできません」
「いらっしゃるのは、どなたですか? 渦潮の聖女様でしょうか? それとも陽炎の聖女様ですか?」
「女神様……」
口から漏れるのは、震える声。
幾度涙を流しただろうか、幾度人々の失望の声を聞いただろうか、幾度祈りの最中に気を失って自室で目覚めただろうか、あと幾度挫折を味わえば、女神は自分の祈りを聞き届けてくれるのだろうか。
「…………」
「お祈りの途中、失礼します」
背後に御付の神官が現れる。
パパラチアと同じく、このディサロ荒野を故郷とする彼女の息が上がっていることを訝しみながらも、パパラチアは祈りの姿勢のままに答えた。
「どうしました?」
「王都からの急使が到着し、この地の異変を解決するため、別の聖女様を派遣してくださるそうです」
「!!」
両目を開き、振り返る。
神官はほっとしたように息を吐くと、祈りの姿勢を説いたパパラチアの傍らまでやってきた。
「パパラチア様、これであなたおひとりですべてを背負う必要はありません。どうか、お体を労ってください。このままでは、王都からの聖女様をお迎えすることもできません」
「いらっしゃるのは、どなたですか? 渦潮の聖女様でしょうか? それとも陽炎の聖女様ですか?」