追放されたハズレ聖女はチートな魔導具職人でした2
「あ! 見てナナ! あっちに大きな川が見える!」
「きゅきゅー!」
グラナイトに手を振っていたココだが、視界の端に捉えた巨大な川に興味を惹かれたようだ。彼女は六郎の肩に座り直し、手作りの望遠鏡をリュックサックから取り出して覗き込み始めた。
「はぁ……」
これでしばらくは大丈夫だろう。
グラナイトは深い溜息を吐いた。
「ブルル……」
そんな彼を心配するように、愛馬が鼻を鳴らす。王都で騎士団から借り受けた、騎士団時代の戦友だ。
ココの護衛として辺境へと赴く際には連れていくことはできなかったが、今回は違う。王国からの依頼で南部へと赴く聖女の護衛なのだから、それは王国の公務となり、騎士団の資産である軍馬を使う理由としては十分だった。
「大丈夫だ。お前こそ、無理はするなよ」
ぽんと首筋を叩けば、愛馬は楽しげに頭を上下に振った。
レクサーというこの馬は、グラナイトにとっては二頭目の相棒になる。初代の相棒は若年の聖騎士でも扱えるほど大人しい老馬だった。
その老馬が軍務に耐えられなくなり、グラナイトはレクサーと出会った。それ以来、任務のために王国各地へと赴くグラナイトを背に乗せ続けている。
「しかし、あのゴロウという眷属はすごいな」
グラナイトは背後を振り返り、最後尾を一定の速さで歩く四本足の物体を見る。
ココの眷属である五郎の背には大きな荷物が載っていた。
「きゅきゅー!」
グラナイトに手を振っていたココだが、視界の端に捉えた巨大な川に興味を惹かれたようだ。彼女は六郎の肩に座り直し、手作りの望遠鏡をリュックサックから取り出して覗き込み始めた。
「はぁ……」
これでしばらくは大丈夫だろう。
グラナイトは深い溜息を吐いた。
「ブルル……」
そんな彼を心配するように、愛馬が鼻を鳴らす。王都で騎士団から借り受けた、騎士団時代の戦友だ。
ココの護衛として辺境へと赴く際には連れていくことはできなかったが、今回は違う。王国からの依頼で南部へと赴く聖女の護衛なのだから、それは王国の公務となり、騎士団の資産である軍馬を使う理由としては十分だった。
「大丈夫だ。お前こそ、無理はするなよ」
ぽんと首筋を叩けば、愛馬は楽しげに頭を上下に振った。
レクサーというこの馬は、グラナイトにとっては二頭目の相棒になる。初代の相棒は若年の聖騎士でも扱えるほど大人しい老馬だった。
その老馬が軍務に耐えられなくなり、グラナイトはレクサーと出会った。それ以来、任務のために王国各地へと赴くグラナイトを背に乗せ続けている。
「しかし、あのゴロウという眷属はすごいな」
グラナイトは背後を振り返り、最後尾を一定の速さで歩く四本足の物体を見る。
ココの眷属である五郎の背には大きな荷物が載っていた。