離婚しましたが、新しい恋が始まりました


「ご自宅で倒れていた所を奥様が発見。救急車で到着した時はショック状態でした」
「循環血液量に問題がありそうだ。輸液の準備を急いでくれ」

「はい。ルートは確保しています」

こちらの指示を待つことなく、テキパキと準備している。この前見かけた時も思ったが、紬希は優秀なナースだと改めて確認出来た。

「血圧が低下しています」
「昇圧剤を」

「入院のベッド確保しましょうか?」
「そうだな。数日様子を見たいし、シャントに閉塞がありそうだ」

「では、入院の準備をします」

紬希がベッドを離れると、若い看護師がやって来た。

「高山です。有沢に変わります」
「よろしく」

小柄で、チマチマ良く動く看護師だ。紬希の指示を受けているのだろう。超音波検査の用意している。磐が診察している間に、紬希は他の救急患者の対応に移っていた。


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