離婚しましたが、新しい恋が始まりました
「お疲れ様でーす」
「あ、高山ちゃんお疲れ。女の子の鼻骨骨折の修復は終わった?」
「はい、村上ドクターはバッチリですから」
「良かった」
紬希は、多量の鼻血を流しながら運ばれてきた幼女が気になっていた。
「さすが紬希先輩、鼻血だけでよく鼻骨骨折だってわかりましたよね」
「たまたまよ。忍さんもお疲れ様です、時間延長ありがとうございました」
忍はママさんナースで、今はお子さんが小さいので実家に預けてのパート勤務だ。
「大丈夫よ、実家の母も孫のお守が嬉しんだから」
「そうだ。紬希先輩、有梨先輩、来週からうちに来るドクターに会われました?」
「まだよ」
「高山ちゃんは会ったの?」
「はい、チラッとですが三島院長と歩いていたのでその人かなって思いました」
「どんな先生?」
有梨が興味深々で尋ねている。噂では独身との触れ込みなのだ。
「背が高くてがっちりタイプのドクターでした」
「あら、残念」
あっさりと有梨が答える。