Life is a flower
いつかの、花屋でのやり取りを思い出す。

自分の身勝手な気持ちだけで、花束を渡す相手を聞き出し、その相手ことを、いま生きていて彼に愛されている人だと決めつけ、

「その人は幸せですね」

なんて言った…。

あの時の、彼の複雑そうな表情の意味が、今なら痛いほどに判る。

教会で自分の醜い感情を告白したところで、そんなことが一体何になるだろう?

「どうしたんです…?」

そう問われても仕方ない。
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