お館様の番選び
二人を急いで獣人の町に連れ帰り、使われていなかった神社の座敷牢で繭さんを囲うことにした。

呆然とする陽様には魅了の力で繭さんを説得するよう諭し、番を得るためには今回のことは仕方のないことだと宥めたそうだ。

お館様も頻繁に神社の奉納物保管所に入り浸る陽様を見て、熱心に番選びをしているとしか思ってなかったそうだ。

だけど、時が経つにつれ、陽様の纏う匂いが番を得た後のものに変わっていることに気が付いた時にはもう遅かった。

お館様が座敷牢を見つけた時には陽様の力のせいで正気を失ったうえお腹が大きくなった繭さんがそこにはいたのだった。
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