お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活、彼の愛は予想外でした~
「お兄ちゃん…与奈さんに何もお話してなかったの?」

「まぁな…宇佐美社長のおかげで…話を切り出せたよ…感謝する」

「…瓜生さんに感謝されるなんて…初めてだな…」


「…宇佐美社長と瓜生さんって仲悪かったんですか?」

「…俺は葵と宇佐美社長の交際には反対していたんだ…」

「まぁ―あの当時の俺は瓜生さんに反対されても…仕方がないと思っていた…」


全員メインディッシュを完食して、ようやく莉緒ちゃんのお楽しみのデザートが運ばれて来た。

「ママ、パパみてみて・・・苺のケーキだよ…」

「莉緒…パパの分もあげるよ…」

「わーい」

子供が一人居るだけで、和やかな雰囲気がある。

「お兄ちゃん…莉緒の為にもいとこ作ってよ」

「…まずは挙式披露宴だ…子供は結婚した後で、ゆっくりと考えるよ。なぁー…与奈」

「え、あ…そうね…」

瓜生さん、本気ですか?

私は彼の演技を真に受け、頬を染めた。
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