お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活、彼の愛は予想外でした~
「お前、いったい何を考えてんだよ」
慌ててるのは俺だけ。
彼女は寝息を立て眠っている。今の状況を吞みこめていない。
ワインの香りが漂う彼女の息が俺の鼻腔に入り込み、今にも酔いそう。
カラダの一部が無意識に見せる彼女の誘惑に今にも反応しそうだ。
刑法178条準強制わいせつ罪。
俺が彼女に酒を勧め、酔わせて眠らせてしまった。
そう考えてもおかしくはない言動を彼女に言ってしまった。


内海と同じで俺も罪を犯しそうだ。
俺は理性を奮い立たせて本能を押し込んだ。
俺は彼女の腕を解き、隣にカラダを横たえた。

色気よりも食い気で男女だと思っていた与奈がいつ俺の中で恋愛対象になったのか知りたい。

俺は彼女の寝顔を見つめていると自然と欠伸が出て、そのまま寝落ちしてしまった。



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