好きです。
睡魔に耐えながら昼休みまで頑張った。……ちょっと寝たけど。


「しおりん、行こ…」

すずは緊張してるみたいだ。

かわいいっ!

「うん、行こう」

ニヤケを抑えて言った。


3年生は4階で、階段は随分きつい。

まだ2階かぁ。

この学校は1年が1階、食堂とかの施設が2階、2年が3階、3年が4階。

だからなにをするにしても階段だ。
もう飽きた。

隣を見るとすずの手が震えていた。
よっぽど好きなんだな。

「すず?大丈夫だよ?」

「で、でも…」

「私が居るから。大丈夫。」


すると、少し落ち着いたようで、手の震えもましになった。

安心して、前に向き直すと、

私は……前から歩いてきた男子に恋をした。

ふわふわした髪の毛に
まん丸な目。 

友達の話に笑うと目が細くなってかわいい。

その全てに私は恋した。


「……//」
一瞬だけど、目が合った気がした。

先輩…かな。

「…りんっ、しおりんっ!」

はっとして見上げるとすずにだいぶ置いてかれていた。
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