溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
 そんな日和美(ひなみ)の眼前で。
 信武(しのぶ)がベッド横へ置かれた半円型のサイドテーブルに手を伸ばして、避妊具を手に取ったのが見えた。

「――どうせなら《《俺の》》で気持ちよくなって欲しいって言った(ちゅった)ら、引く?」

 信武の言葉に半ば条件反射。
 日和美がフルフルと首を横に振ったら、安心したように微笑まれた。

 余裕のない手つきで性急に前立てを(くつろ)げた信武が、雄々しくそそり立った局部へゴムを装着する姿から目が離せなくなった日和美だ。

 父親や祖父以外の男性の裸なんて見たことがなかったから、ダラリと力なくぶら下がっているわけではない状態の〝ソコ〟を見たの自体生まれて初めてで。

 服越しに膨らみを見せつけられた時にも感じていたけれど、信武のソコは大きすぎるんじゃ!?と思って不安になった。

「……あ、あのっ、信、武さん……」

「信武、――な?」

 ゴムを付け終えた(たかぶ)りに片手を添えたまま、信武が日和美の上に覆い被さってくる。

 距離を詰められて、視界からは見えなくなった信武のアレだけれど、太ももの辺りに触れている硬いのがきっと……。

「し、のぶ。あの……ホントにソレ……挿入(いれ)……る、の?」

「ああ」

 言っているそばからスリスリとラテックス越しの欲望を蜜口に擦り付けられて、日和美は思わずその感触から(のが)れたいみたいに身体をヘッドボード側へずり上げようとして。

「……逃がさせねぇよ」

 ゆとりのない、だけどいつもより低く艶めいた声とともにグイッと信武の方へ引き戻された。

 そうしてそのままひざ裏を抱え上げられた日和美は、恥部を空気にさらされて。
 信武の両肩へ両足を掛けるみたいになったその格好へ驚いて、日和美は懸命にイヤイヤをする。

「や。しの、ぶっ、これ、恥ずか……、――ああんっ」

 恥ずかしいからやめて欲しいと抗議の声を上げようとしたけれど、信武は聞いてくれる気はないみたいだ。
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