溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
***
「【王子】っ! 私、来週からお仕事、死ぬ気で頑張りますねっ!?」
――貴方を養うために!
心のままに、日和美はつい目の前で困り顔をしている不破を置き去りに、〝王子〟などと口走ってしまったことにも気付けなかったのだが。
そんな日和美の言葉に触発されたように、不破は小さく息を呑んでから「仕事……。こんな状態ですけど僕も何か出来ることがないか求人情報をチェックしてみます」とつぶやいた。
***
写真を撮った日の夜。
日和美は寝室の中を見られないよう細心の注意を払いながら最高危険地帯から不破用の布団を一式運び出した。
よたよたする日和美を気遣いながらも自分の布団を受け取ってリビングの片隅に寝床をこしらえ始めた不破へ、意を決してルティの名前を出してみた日和美だ。
不破の様子をソワソワと窺いながら、『この名前に心当たりはありませんか?』と尋ねてみた日和美だったけれど、不破は拍子抜けするぐらいその名に反応を示さなかった。
(ルティは庇護対象じゃないのかな……?)
もしそうならば、不破の性格を見ているとぴんと来ないこと自体不思議でたまらなくて。
(だったらルティって一体何なんだろう?)
日和美はそのことに安堵したと同時、〝ルティ〟が不破の記憶のカギになりえなかったことを落胆して。
「【王子】っ! 私、来週からお仕事、死ぬ気で頑張りますねっ!?」
――貴方を養うために!
心のままに、日和美はつい目の前で困り顔をしている不破を置き去りに、〝王子〟などと口走ってしまったことにも気付けなかったのだが。
そんな日和美の言葉に触発されたように、不破は小さく息を呑んでから「仕事……。こんな状態ですけど僕も何か出来ることがないか求人情報をチェックしてみます」とつぶやいた。
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写真を撮った日の夜。
日和美は寝室の中を見られないよう細心の注意を払いながら最高危険地帯から不破用の布団を一式運び出した。
よたよたする日和美を気遣いながらも自分の布団を受け取ってリビングの片隅に寝床をこしらえ始めた不破へ、意を決してルティの名前を出してみた日和美だ。
不破の様子をソワソワと窺いながら、『この名前に心当たりはありませんか?』と尋ねてみた日和美だったけれど、不破は拍子抜けするぐらいその名に反応を示さなかった。
(ルティは庇護対象じゃないのかな……?)
もしそうならば、不破の性格を見ているとぴんと来ないこと自体不思議でたまらなくて。
(だったらルティって一体何なんだろう?)
日和美はそのことに安堵したと同時、〝ルティ〟が不破の記憶のカギになりえなかったことを落胆して。