甘やかし婚 ~失恋当日、極上御曹司に求愛されました~
「どうやら海外で経験を積んだ飯野家のご令嬢が経営企画部に入ったみたいなのよ。しかもそのご令嬢、響谷家とは古くからの知り合いらしいの」
「でも、仕事と普段の付き合いは別でしょ」
「だからこそ倉戸の婚約話は嬉しい誤算なんだ。うちはこの取引を逃したくないからな」
「でも……婚約者がいるから取引したとか問題にならないの?」
佐多くんに尋ねると、あっさり否定された。
「多少の影響はあるかもしれないが、取引自体はずいぶん前から詰めていたものだから心配不要だ」
「じゃあ、とりあえず今日はここまでで解散しましょう」
親友のひと言で会議を終えた後、総務課に戻り、後輩に任せていた仕事の確認を行った。
巧みな情報操作のおかげか、情報通の由衣ちゃんでさえ、私の昨日の急な呼び出しになんの疑問も抱いていなかった。
『実物の副社長はどうでした? いいなあ、私も営業課と一緒に仕事がしたいです!』
などと矢継ぎ早に質問され、羨ましがられた。
昨日に引き続きの目まぐるしい展開に疲れを覚え、急ぎの仕事が終わった時点で早々に退勤した。
まだ週半ばなのにこのまま週末まで乗り切れるだろうか。
一抹の不安を胸に会社を出て、駅に向かって歩き出すとバッグの中でスマートフォンが振動した。
「でも、仕事と普段の付き合いは別でしょ」
「だからこそ倉戸の婚約話は嬉しい誤算なんだ。うちはこの取引を逃したくないからな」
「でも……婚約者がいるから取引したとか問題にならないの?」
佐多くんに尋ねると、あっさり否定された。
「多少の影響はあるかもしれないが、取引自体はずいぶん前から詰めていたものだから心配不要だ」
「じゃあ、とりあえず今日はここまでで解散しましょう」
親友のひと言で会議を終えた後、総務課に戻り、後輩に任せていた仕事の確認を行った。
巧みな情報操作のおかげか、情報通の由衣ちゃんでさえ、私の昨日の急な呼び出しになんの疑問も抱いていなかった。
『実物の副社長はどうでした? いいなあ、私も営業課と一緒に仕事がしたいです!』
などと矢継ぎ早に質問され、羨ましがられた。
昨日に引き続きの目まぐるしい展開に疲れを覚え、急ぎの仕事が終わった時点で早々に退勤した。
まだ週半ばなのにこのまま週末まで乗り切れるだろうか。
一抹の不安を胸に会社を出て、駅に向かって歩き出すとバッグの中でスマートフォンが振動した。