本気の恋を、教えてやるよ。
アンタが俺に助けを求めるなら、それを願うなら、どんな事をしてでも、救ってやるのに。
……アンタのこと、守るのに。
「楽斗おせーよ!先に飲んでんぞ!」
ガヤガヤと煩い店内。
ひょっこりと通路に頭を出し、ひらひらと手を振ってきた壱人を見つけ、人混みを縫うようにしてそちらへ向かった。
「悪ぃ。帰りに捕まったわ」
「もー、今日の楽斗ちゃんは遅刻が多いわねッ」
作った高い声で怒ってみせる壱人を睨む。
壱人の前には既に空いたジョッキが二つ並んでいて、もう酔ってんのか……?と思ったが、コイツは素面でもこんなテンションだったと諦める。
「悪かったよ。助かった」
壱人に色々と融通を利かせてもらったのは事実なので素直に礼を言えば、壱人はちょっと物珍しそうに俺を見た。
「いやいいけどさー。でも社内とはいえ打ち合わせ放り出すなんて、珍しい」
「……ちょっと緊急の用があったから」