本気の恋を、教えてやるよ。
待っててくれている梓ちゃんに何も言わないわけには行かない。
そうお願いすると、女の人は片眉を跳ね上げて何かを考えてから、「ここで待ってるわ」と言った。私が逃げると思われてるんだろうか……。
財布と携帯を持ち、不機嫌顔の梓ちゃんの側まで小走りで駆け寄ると、梓ちゃんが口を開いた。
「なに、あの女。あんな知り合い居た?」
初っ端から敵意モリモリで笑ってしまう。
苦笑しながら私は首を振った。
「……知り合い、というか、昨日知り合ったというか」
「は?」
「…………昨日、慶太の家にいた人」
告げた瞬間、梓ちゃんの目が鋭く光る。
今にも女の人のところまで走って掴みかかりに行きそうな勢いだ。
「そんな女が茉莉に何の用なの」
「なんかお昼一緒に食べたいらしくて……」
「は〜?絶ッ対ろくな事にならないじゃない!」
「うーん」
それはまあ、そうだろうな、とは思う。