本気の恋を、教えてやるよ。
「わざわざ予約してくれたの?」
「まあ、ダメ元でね。でも丁度一件キャンセルがあったみたいでさ」
ラッキーだろ?と悪戯っぽく笑う慶太。
思わず、じわりと涙が込み上げてきてしまって慌てて俯き、ありがとう、とお礼を言った。
……どうしよう、本当に嬉しい。
「あ、そ、そうだ」
ふと、鞄の中に仕舞ったままの慶太へのプレゼントを思い出し、落ち着いたところで顔を上げる。
「慶太に、プレゼント──」
「待って」
あるんだよ、と言いたかったのに、短く遮られてしまった。
え?と慶太を見ると、慶太はなんとも言えないような表情で微笑んでいて。
「……プレゼント交換は後にしない?ここ、出てからにしよう」
「え、あ……うん」
それは、別に良いんだけど。
もや、と渦巻く疑惑。──それは、先程から時折感じていたこと。思っていたこと。